2006年12月号は アンちゃん&ミルちゃんをご紹介です♪ |
少しずつ信頼を深め合ったアンちゃん&ミルちゃん☆ 今ではおたがい大切な家族です♪ |
山本さんがアンちゃんと出会ったのはインターネットの里親探しのサイトです。
以前に飼われていた猫ちゃんと同じ、手足とお腹が白いアンちゃんの写真を見て、すぐに迎え入れることに決めました。 捨て猫だったアンちゃんは、保護されたときはとっても小さくてやせ細った、ねずみみたいな子だったそうです。
山本さんは生まれたての子猫の飼育経験がなかったので、ごはんが食べられるようになるまで保護者さんのところで育ててもらいました。 その時の名前は、「ハッピー」。 アンちゃんがきてから保護者さんのお家は良いこと続きだったからだそうです♪
そんなアンちゃんが山本さん宅にやって来たのは生後2ヶ月(推定)がたった頃、1998年の6月です。 アンちゃんは小さい頃から好奇心旺盛な元気いっぱいの子で、何にでも興味を示し、新しいものがお家にくるとかならず確かめに 行きます。
山本さんご夫妻が何か始めるといつも、「なにしてるの?」 「なに食べてるの?」 とのぞきにきます。 ご夫妻がお仕事でお家にいない日中は寝ているアンちゃんですが、みんなが帰ってくると、「おなかすいた~」 「遊んで~」 と一晩中大騒ぎ。 そのおかげで全く寝られないご夫妻は1週間でダウン・・・。
「このままではマズイ。 昼間アンと遊んでくれる猫がいれば少しはマシかも!?」 そう考えて、もう一匹猫を迎え入れることにしました。
そうしてやって来たミルちゃんもまた、同じ里親探しサイトでみつけました。 ご主人のリクエストでトラ縞のミルちゃんをもらうことにしたのです。
ミルちゃんは大学に棲みついたノラのお母さんから生まれた子で、そこの職員さんに保護された子です。
ノラ出身のせいか最初から臆病な子だったミルちゃん。 車で1時間ほどの距離の里親さんのところに受け取りに行ったそうですが、 家に着くまでの間ずっと鳴き続け、着いたとたんに恐怖が頂点に達したのでしょう、ゲロとウンチを一度にしてしまったのです。
猫を飼うのが初めてだったご主人は、猫がすぐ吐く生き物だということを知らなかったそうで、それを見て大きな声でミルちゃんを 怒ってしまいました。 それ以来、ミルちゃんはご主人が大嫌いです(今も)・・・。
ミルちゃんはアンちゃんより2週間遅れてお家にやってきたのですが、仲良くしようと近づくミルちゃんをアンちゃんは威嚇し続けました。 ミルちゃんを追い掛け回したり、噛み付いたり、ちっとも仲良くなってくれません。
もともと怖がりのミルちゃんもソファーの下やクローゼットの下に入り込んでなかなか出てきてくれない日が続きました。 せっかく、 「アンちゃんのお友達に・・・」 と迎え入れたミルちゃんでしたが、相性が悪いのかもしれないと悩んだそうです。
しかし、1週間がたって、もうあきらめよう、ミルちゃんは里親さんにお返しするか、誰か他の人にもらってもらおうと思ったその日、 ふと見るとアンちゃんとミルちゃんが窓際でくっついて日向ぼっこをしていたのです!
アンちゃんの顔は心なしかひきつっていましたが、その時ミルちゃんのことを家族として認めてくれたのです。 それからは、アンちゃんとミルちゃんは、「すごく仲良し」 ・・・と言う訳にはいきませんが、寒い日やお留守番の時などはよくくっついて寝ているそうです。 今も毎日喧嘩をしますが、すっかりミルちゃんの方が強くなりました♪
アンちゃんとミルちゃんは見た目も性格も正反対です。 スリムで好奇心旺盛なアンちゃんと丸顔で怖がりのミルちゃん。 その一方で アンちゃんは小さい頃から病気ばかりする子で、年中、お医者さんに通っていましたが、反対にミルちゃんはほとんど病気をしたことがなく、獣医さんに行くのは予防注射の時だけです。
アンちゃんはいろいろな遊びを発明したり、お昼寝場所を開拓したり、いつも新しいことにチャレンジしています。 そしてミルちゃん はいつもしばらくたってから、それをそっと真似しています。
アンちゃんはおしゃべりで寝ていない時はうるさいくらいいつも何か言っていますが、ミルちゃんは一日の大半をベッドで寝てすごして います。
食べ物の趣味もまったく違います。 缶詰しか食べないアンちゃんは和食党で、山本さんご夫妻がお刺身や焼き魚を食べている時はいつもお相伴にきます。 あんこも大好きです。 カリカリの方が好きなミルちゃんはチーズやバターと食パンが大好き。 スウィーツも生クリームなどの洋菓子が好きです(^_^;)
そして、アンちゃんは足フェチです!? 特にご主人の靴が大好きで、ご主人が帰ってくると脱ぎたての靴に顔をつっこんでうっとりしています。 革靴のほうが好みのようで、よく玄関で靴に手と顔をいれたまま寝ているそうです。
足でお腹をさすられるのも大好きで、床にゴロンとお腹をだして、「なでて~」 といいますが、足でなでて欲しいのです。 この変な趣味(?)の原因は、最初に引き取られた保護者さんのお家の息子さんがネコアレルギーで、手で触れないのでいつも足でアンちゃんを可愛がっていたためじゃないかとおっしゃる山本さんです。
そんなふたりに、こんな出来事もありました。 アンちゃんもミルちゃんも普段ベランダには出ようとはしないのですが、窓を開けたまま洗濯ものを干している時など、知らないうちにベランダに出ていることが何度かありました。 ベランダに出てしまったことに気づかないで窓を閉めてしまったこともあるそうです。
ある日、外出していた奥様が帰宅すると、いつも玄関に迎えにくるアンちゃんとミルちゃんがきません。 お家の中にも姿が見えず、 お家にいたご主人に聞いても、「知らない」 と・・・。 名前を呼ぶと、かすかに返事が聞こえますが、家中探しても見当たりません。
よく聞くと鳴き声が外から聞こえてくるので、カーテンを開けてみると、真っ暗な外のベランダにアンちゃんとミルちゃんが座って鳴いていました!
ご主人がアンちゃんとミルちゃんがベランダに出たことに気づかないまま窓を閉め、カーテンまで閉めていたのです。 どうやら2時間 くらい外にいたようなのですが、「そんなに長い間ネコがいないことに気がつかない主人にビックリです」 と奥様。
そんなことがあっても、今でもたまにベランダに出たそうにしていることもあるアンちゃんとミルちゃんです。
私たちがお世話に伺うと、いつも玄関まで走ってきてお出迎えしてくれるアンちゃん!
「いらっしゃ~い☆ 待ってたニャ~♪」
机の上に飛び乗り、ニャ~ンと鳴いてご挨拶! ご飯の支度を始めると、そばでじっと待っています。 食後は窓辺で外を眺めたり、机の上で甘えてくれるアンちゃんです。
「もっと撫でてニャ~♪」
一方、シャイなミルちゃんは玄関を入ると、ササーッとソファの陰に隠れてしまいます。 そして、頃合を見計らって寝室の窓辺の椅子の下に移動!
「誰かニャ? ちょっと怖いニャ・・・」
自分からはなかなかでてきてはくれないミルちゃんですが、静かに近づいて、そ~っと手を伸ばすと・・・?!
「この人は怖くないニャ♪」
実は、撫でられるのが大好きなミルちゃん☆ ご機嫌になると、ベッドの上に場所を移して、ゴロンゴロンとかわいい格好を見せてくれ ます!
そんな、いつも愛嬌たっぷりのアンちゃんと、最近になって、やっと訪問しても隠れずにベッドの上で休んでいるようになったミルちゃん。 それぞれ性格の違うふたりですが、おたがい無くてはならない大切な存在、そして山本さんの大切な家族として幸せな日々を過ごしているのでした♪