2007年5月号は エミちゃんをご紹介です♪ |
「キレイだね♪」 大好きなお散歩中に見つけたお花と一緒にパチリ☆ |
今から4~5年前、エミちゃんが13~14才ぐらいの時のことでした。
尻尾の付け根辺りに小さな、“できもの” ができ、初めは爪楊枝の先ぐらいだった大きさが1週間後には爪楊枝の太い方ぐらいの大きさになっていたので念のため病院へ。 すぐに取れるとのことだったので手術を行いました。
出てきた物は小指の先ぐらいの大きさで、これが検査の結果、「ガン」 と判明! 担当の先生に、この大きさだとあちこちにガンの細胞が転移している可能性が高いと言われたそうです。
それから1年後の真夜中のこと。 たまたま1階へ降りて来られた息子さんが、床に倒れているエミちゃんを発見! お家の中では絶対にオシッコをしないエミちゃんが初めてお家の中でオシッコをしてしまっているのを見て、「これはもう危ない状態」 と思われたそうです。
その時、Mさんは病院へ連れて行ってもエミちゃんに辛い思いをさせる(手術→切り刻まれる)だけだから、助かる見込みが無いのならこのまま一晩抱っこをして家族で最後を見届けてあげようと考えていました。
しかし、息子さんに、「助かるかどうかは分からないけどこのままだったらお母さんがきっと後悔すると思う!」 と言われ、それを聞いたMさんはエミちゃんを病院に連れて行くことを決心します。
病院へ向かう車内で、エミちゃんを抱っこしていたMさんは、エミちゃんの体がどんどんと冷たくなっているのを感じ、 「あぁ、これで最後かな・・・」 と思いましたが、そのことは息子さんには伝えなかったそうです。
病院に着き、先生に、「1~2分の勝負でしょう」 と言われ、その場ですぐに検査。そして、すぐに手術へ。 この時、先生には、 「運が良くて五分五分ですね・・・」 と告げられたそうです。
明け方近く、「数値が “死に近い状態” になっている・・・」 と病院から連絡が入り、最後は自宅でと思ったMさんはエミちゃんを自宅へ連れて帰ります。
帰り際に先生から、「もし奇跡が起こって10日後にも元気にしているなら連れてきてください」 と10日後の予約を入れてくださったそうです。
自宅に戻り、5日間は飲まず食わずの状態で生死の境をさまよっていたエミちゃん。
この間、麻酔が切れた影響か、時々悲鳴をあげるエミちゃんを見て、Mさんは、「痛い思いをさせてごめんね」 「ガンバレ!ガンバレ!」 と、声を掛けながら体をさすってあげることしか出来なかったとおっしゃっていました。
涙でエミちゃんの顔が濡れることもあったそうです。
「このまま楽に死なせてあげたい・・・」 と思われたことも・・・。
自宅に戻ってから1週間後、Mさんはエミちゃんを抱きながら、「ここまでよく頑張ったね。もう頑張らなくていいよ」 「お母さんの腕の中でたくさん寝てね」 と、声を掛けたところ、それまでピクリとも動かなかったエミちゃんの舌がほんの少しだけ動いたのです!
それを見て慌てて、「お水が飲みたいの?今あげるね!」 と、栄養剤の入ったお水を注射器であげてみると、なんとぺロリと飲んでくれました!
それから少しずつ量を増やしてゆき3日目には70ccを飲むまでに。 その間、オシッコはチョロチョロっと出る程度で、出たくなると鳴いてMさんを呼び、「拭いてちょうだい」 とうったえてきたそうです。
10日目の朝ぐらい、急に自分で起き上がろうとしたので、「何だろう?トイレかな?」 と思いタオルで補助をして立たせてあげたMさん。 シートを周りに敷いていたので、「ここでしていいよ」 と言ってもまったくしないので玄関先の外へ連れて行くとすぐに オシッコをしてくれました!
そして、その時、Mさんはふと気づきます。 10日目に元気だったら病院に連れてきてくださいと言われていた事を。
Mさんはエミちゃんを病院へ連れて行き、先生達に10日前には想像もできないくらい元気になった姿を見せると、みなさん ビックリした顔をして、「エミちゃんですよね?!」 と尋ねてこられたそうです。 先生も信じられないくらい驚愕の回復劇でした!
しかし、そんな劇的な回復をみせたエミちゃんでしたが、その約1年後に、また倒れてしまいます・・・。 今度は夕方のお散歩後、1時間程してから倒れ、そして呼吸困難に・・・。
一度目の奇跡の回復の後、息子さんとも相談され、もし今度倒れるようなことがあっても病院へは連れて行かないと決めていたMさん。
とりあえずかかり付けの獣医さんへ電話をして呼吸が楽になる薬をもらってきましたが、1週間は前回と同じ飲まず食わずの状態 だったので、結局その薬はあげれなかったようです。
今回は、「ガンバレ!」 とは言わず、「心配しなくていいよ。 お母さんがずっとそばにいるからね」 と、言って励ましていたMさん。
するとエミちゃんは、また奇跡の回復を見せてくれました!!
Mさんは3度目、4度目があるかもしれないとは覚悟されていますが、やはり実際にそうなることを思うと心が苦しくなるそうです。
朝、少しゆっくり寝ているとMさんを起こしに来るエミちゃんが、いつもより30分遅く寝ているのに起こしに来ないと、逆にMさんが 心配になってエミちゃんを起こしにいくそうです。
そんなエミちゃんのお世話に私たちが伺うことになったのは、Mさんが足を骨折されてお散歩に行くことが出来なくなってしまった時のことです。
私たちがお世話に伺うと、しっぽをフリフリお出迎えしてくれるエミちゃん! たま~にお布団でウトウトとしていることもありますが、すぐに起きてきてくれます♪
お散歩中は、「こっちよ、こっち!」 と、私たちを誘導するかのように歩いてくれます。 お散歩中は心配なので走るのは禁止になっていますが、エミちゃんはそんなことはお構いなしに走り出しそうになることも。 そんな時は、「走っちゃだめだよ♪」 と私たちがなだめてゆっくりと歩きます。
「楽しくてつい早足になっちゃう☆」
お散歩が大好きで、
「雨の日だってへっちゃらよ♪」
お家が近くなると、「まだ帰りたくないの」 とお家とは違う方向へ歩き出すエミちゃん。 お散歩後の足拭きが終わると、玄関から奥のお部屋へダッシュ!! そんなエミちゃんの姿をみて、Mさんは、 「また倒れちゃうからやめて~」 とおっしゃりますが、これだけはやめられないようでピョンピョンと飛び跳ねています☆
その後はササミをパクパクパクッとあっという間に食べ、「もっとなぁ~い?」 とじっと私たちを見上げているエミちゃんです。
今年の冬はお散歩に出ると倒れてしまうことも度々あったようですが、私たちが伺うようになってからは、Mさんも驚くほど元気になり、「最近は後ろ足に筋肉がついてきたのよ!」 と嬉しそうなMさん。
そんなエミちゃんのプリプリしたお尻をみていると、食べたくなってしまうそうです(笑)
「まだまだ若い子には負けないわよ!」
Mさんの骨折が完治してエミちゃんのお世話が出来るようになり、私たちの役目は一先ず終わりましたが、最後にMさんからこんな嬉しいお言葉をいただきました。
「体力、筋力も低下していましたので、シッターさんに心を開くのかと心配しましたが、初日から喜んで散歩に出かけました。 3人のシッターさんが交代で来て下さり、愛犬は訪問日には落ち着かず玄関でウロウロして待っておりました。
日増しに足の筋肉が発達し、体力も老犬とは思えないほど家の中を走り回っています。愛犬が元気になり、私も安心して骨折の回復に専念できましたことを心より感謝申し上げます。 ありがとうございました。」